2017年02月18日

長時間労働を無くすためには、まず賃上げが必要です。2017春闘ガンバロー

「労働組合というと、長時間労働反対でしょ」とよく言われます。それはどういう時に言われるのかというと「残業差別反対」を訴えた時、「労働時間削減反対」を訴えた時です。

 労働時間が過労死ライン、うつ病ラインに達してしまい、労働災害の取り組みをしているときにはそんなことは言われません。
働く時間が短くなると、給料が下がるので困ると訴えたときに限っています。

 その言葉をいう人達は、経営者であり、経営側弁護士なんです。経営者が組合差別や、嫌がらせを目的として、残業差別を行い、賃金切り下げをし、その抗議を組合がすると「労働組合は長時間労働反対なんだから、残業させないのはおかしいなんて労働組合にあるまじき行為だ」というわけです。次に、言われるのは、時間給で働く労働者が全体の労働時間削のときに、月の総労働時間減少に伴い月額収入が減少することに抗議したときです。「労働組合なんだから、労働時間削減をいう立場にあるんだから、反対するのはおかしい」と。
 つまり、これらは詭弁なんです。

 労働者は生活のために、働いてお金を稼がないといけないので、働いています。生活できる賃金が必要です。低賃金で、残業をしなければ生活に必要な賃金が得られないとき、ほんとうは8時間働いたら家に帰って眠りたいけれど、頑張って働きます。働かざるを得ない。そこを逆手にとって、低賃金しか払っていない経営者が、「残業させてやらないぞ」というのです。労働者に「長時間働かせてください」と言わせてしまうこと自体、なんというアイロニー。そもそもの長時間労働をせざるを得ない原因をつくっているのは、その経営者じゃないですか。まず、賃金をあげて、8時間労働で生活ができる賃金にして、残業しなくてもいい環境を作るのが経営者の仕事です。
 私は、ここ最近の政府の働き方会議の言うところの「長時間労働撲滅」を聞くと、いつも経営側から言われる「労働組合のくせに」という責任転嫁発言を思い出してしまっています。

 この1月末に、私たちの組合の白百合クリーニング分会の労働委員会係争事件で勝利命令が出ました。いくつか争点がありましたが、「降格配置転換されなければ得ていたであろう賃金と、降格配置転換後の賃金差額の支払い」命令がでたことで私たちはホッと胸をなでおろしました。この争点、詳しくいうと、ラビット21という店舗を経営している白百合クリーニングで、店舗が開いている時間は11時間です。そこでマネージャーの仕事をしていた分会長は、職務の性質から開店から閉店まで店舗の問題に対応していました。つまり、毎日11時間労働でした。その上、週1日の休日という決まりでしたので、1週間の残業時間は最低でも3時間が5日+11時間の26時間、4週間で100時間を超える長時間労働でした。ただ、マネージャーといえども、最低賃金に少し上乗せしただけの時間給でパート労働者として働いていた分会長は、当時母子家庭で、その賃金で子供を育ててきていました。計算していただくとわかると思いますが、2017年現在の東京都の最低賃金932円で1日8時間働くと、日給は7456円。週休2日で月21日働くと156576円。1日8時間、週40時間の労働基準法に定めた労働時間では、総支給で15万円強。ここから税金、社会保険を引くと手元に入るのは10万円強です。そこから家賃を払って、食費を出して、となると、子供の養育費まで捻出するのは至難の技です。1ヶ月は大体4.3週なので、週26時間働くと割増なしでプラス10万4千円。割増賃金で計算すると13万円がプラスになります。それでも、総支給約28万円と子供を育てるにはかつかつの低賃金ではありますが、総支給15万円よりはまだなんとかなります。今回、この月10万円強の差額の支払いが東京都労働委員会から命令され、ホッとしたのも束の間、会社はこの命令に従わないということなので、まだまだ兵糧攻めが続きそうです。
 しかし、この、長時間労働ではあるけれどもそれによって生活と子育てを支えていた賃金を組合を潰すため取り上げて、会社が「法定どおりの1日8時間週40時間にしただけです」と居直ったことが、不当労働行為であると認定されたことはとっても意味のあることです。

 私たち労働組合は、決して長時間労働が良いとは思っていません。子育て中の女性が定時以下の労働時間で生活と子育てができる賃金を得ることが、組合の目標です。
 時間短縮のために、最低賃金または最低賃金プラスαの時間給で働く労働者の労働時間を、時間給のUPなく削減することは順序が逆なんです。そんなことをすれば、労働者の生活が立ちいかなくなり、ダブルワーク、トリプルワークに追いやることになる現実があります。それは、1企業内での労働時間短縮が行われても、1個人労働者の労働時間+通勤時間は短縮されるどころか増加することを意味します。1企業内の労働時間短縮により、労働者の生活時間、自由時間が縮小し、過労が促進するわけです。
 そして、厚生労働省は「働き方の未来2035」でダブルワーク、トリプルワークによって複数企業で働くはめになることを、企業から自由になると表現し、あたかも「自由な働き方」のように描いています。「長時間労働をなくそう!」という反対出来ない美しい言葉の後ろに、低賃金労働者の悲惨な生活が隠されています。企業も国も、なんて、嘘つきなんでしょう。

私たちの組合の2017年春闘統一要求提出日は来週22日です。
中小民間の賃金はなかなか上がりません。時間給で働く労働者には、最低賃金UP以外に賃金が上がったことが無いという人がたくさんいます。
定時で安心して生活できる賃金を得ることができれば、過労状態になってまで働くことを望む労働者はいません。
低賃金で我慢して要求を出さ無いことと、長時間労働を強制されて声を上げれ無いことは、実は同じ根っこです。
黙っていたら、無権利状態になってしまいます。
低賃金と長時間労働に殺されないために、しっかりと声をあげましょう。
声をあげる労働者がいれば、労働組合は一緒に頑張ります。
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2017年01月21日

安心して働き、休むことができる職場に、労働組合で。

今年も始まってから20日も経ってしまいました。今年こそは、ブログをもってまめに書こうとおもっていたのですが、本当の月日の経つのは早いもので。
 昨年昨年9月に膝を痛めて騙し騙し動いていたところ、10月下旬に半月板が割れてしまい、その後手術、松葉杖生活と、十分に動ききれない日々が続いてしましました。昨年中は委員長を始め、組合員の皆さんに送迎協力などをしていただき、なんとか日々を乗り切ってきた結果、1月からは松葉杖から解放されるました。まだ動きすぎると足が腫れたり、できないことがたくさんあって、完治まではあと4ヶ月かかる予定ですが、とりあえずやっと両手がふさがらなくなり、車移動ができるようになりました。
 2ヶ月半の松葉杖生活でしたが、本当に不便でした。普段何気なくしていた動作も、できなかったり、できたとしてもすごく時間がかかったり。体を悪くするとあらためて、バリアフーの必要性と、、周りの人たちに気を使ってもらう事のありがたみを感じます。ドアを開けてもらうとか、ぶつからないように注意してもらうなど、気遣いというありがたみをとても感じました。私は治癒の過程でしたが、障害を持って働く事はどんなに大変なことなのでしょう。
 そして、雇用を継続しながら治療をするということの大切さです。終身制雇用制という定年までずっと同じ会社で働き続けることが、夢物語のような今の社会の中で、体を壊したら会社を辞めなければならないと思い込まされている人が増えてます。リハビリに通っていると、「フリーになってしまったから、いつでも時間が空いてます」なんて声が聞こえてきます。
 心身ともに丈夫な時でも、転職や失職はダメージの大きなものですが、心身にダメージを持った時には、雇用不安を乗り越えることは非常に困難です。ましてや、治療中はとてもお金のかかるもの。生活の安定があってこそ、体も治っていくことができます。心身にダメージを抱えた労働者が、雇用を安定させて治療できる環境作りは、労働組合が作り上げなければならないことです。
 今年の1月1日から育児休業制度、介護休業制度が改正され、制定時点よりもだいぶ使い勝手が良くなっている感じです。ただ、この制度改善の中でも、育児休業介護休業を取得して働き続けることができる環境にある労働者と、到底考えらえない環境にいる労働者との格差がひどく広がっているように感じます。
 短期雇用契約を繰り返し、権利主張をしたら次の雇用契約が打ち切られるのが目に見えている労働者、ひどいブラック企業で有給休暇申請しただけで「首」と言われる労働者、そういう人たちは子供や親の介護どころか、自分の体を壊しただけで雇用が破壊されてしまいます。せっかくの、介護保険育児休業の改定も、使える前に雇用が打ち切られてしまっては意味がありません。改定された法律や労働条件を、「自分には関係ない」と思わざるを得ない労働者は、とっても辛い気持ちに高齢者の定義が変更され、年金がもらえる年齢が高くなることが予測される中、体を壊しても治癒が完了するまで雇用不安なく体が治せる、そんな最低限の暮らしの保証から始めようと思う、今年の始まりです。
 安心して働き、休むことができる職場を作るために、労働組合に相談にいらしてください。
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2016年10月18日

権利の獲得のために、労働条件を確定させましょう。

今日の午前中、立川市にある西砂川病院で「事務当直」として働いていた元組合員のNさんの未払い残業代への指導を求めて、立川労働基準監督署に話をしに行きました。元組合員と記載したのは、現職死亡された方だからです。
 夕方17時に出勤して翌日朝9時に退社することが、病院から指示された労働時間でした。休憩時間は何時から何時なのかを尋ねても、病院側は具体的な指示をしませんでしたし、雇用契約書も無ければ、就業規則にも「事務当直」が当てはまる労働時間が明記されていません。1日の労働対価が1万円ということだけが決まっていました。Nさんもだいぶ変だと思っていたようです。

 それで昨年の組合結成の折に相談をされました。最初相談された時、「当直」というのですから、具体的にどのような労働があったのかが争いになります。そこで労働実態のメモを作ってもらうことにしました。
 
 毎日メモを書いてもらいますと、施錠・解錠から始まり、ガードマンのような見回りがあり、お亡くなりになった方に関する連絡があり、仮眠時間中も電話機を持つように言われていました。仮眠も仮眠室ではなく、応接間に毛布を敷いて使っていたようで、当直というよりも夜間勤務です。そのメモを、Nさんは亡くなる直前までつけていました。

 亡くなる直前までつけていたメモをそのままにするもの忍びなく、ご遺族のかたからも委任状をいただきましたので、病院に未払い割増賃金の請求を行いました。ところが病院の対応は「メモの筆跡がNさんのものではない」という言いがかりから始まり、9月末に来た回答は会社側社労士さんの計算した表が添付されているにもかかわらず「別途裁判所を利用した手続きを実施する予定」と記載されていました。会社側社労士さんの作成した表は、最低賃金で仮眠時間を4時間と設定し、1日12時間労働、1日4時間残業、深夜3時間で計算されていました。最低賃金での契約はしていないのですが、会社側社労士さんとしても、時間外未払いがあったこと、仮に1万円が16時間分の対価であった場合、12時時間分の対価であった場合には最低賃金以下であることを認めざるを得ないことからこのような苦肉の索の計算をしたのだろうと思われます。にもかかわらず、「裁判所で」とはおかしな回答です。労働者に「裁判所で」と言えば、怯むだろと、このような言い方をする弁護士さんが増えているのは本当に嘆かわしい限りです。

こういう時、雇用契約書が締結されていれば、労働条件が確定するのに、としみじみ思います。
問題なく働いていると思っても、雇用契約書が締結されていない、就業規則が周知されていないなどのことがあったら、問題が発生する前にまず、お近くの組合に相談してください。問題が起きた時、問題を提起する時、労働条件を確定しておくことが、何よりも大切です。
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2016年08月31日

木村建設、1年1ヶ月ぶりの自主交渉開催。

羽村市に本社のある木村建設で申し入れをしてから1年1ヶ月が経過したのちに、初めて、団体交渉が先週の土曜日に開催されました。開催場所は瑞穂町にある木村建設第2工場でした。会社内の団体交渉開催に、当該分会の人たちはそれはそれは喜んでいました。

この1年1ヶ月の間、組合切り崩し、脱退工作、解雇、労働審判とさまざまありました。昨年の8月に申告した労働基準法違反のうち、出庫から現場までの走行時間のタコメーターに記載された労働時間分の未払い残業代はこの6月にようやく払われました。でも、まだ待機時間の分の賃金が未払い割増賃金として未払いです。

さらに、解雇という事態が早く解決しないと、職場で働き続けるための労働条件向上に向けた要求という、労働組合を結成した基本の交渉が出来ません。

いろいろ未解決ですが、兎にも角にも、1年1ヶ月が経過したとはいえ、申し入れをしてから始めての団体交渉開催でした。
私たち組合としては、昨年7月30日に申し入れ要求に基づく団体交渉がやりたいと考えていましたが、会社側は「全面解決に向けて話し合いたい」と、労働委員会の席上で言いました。
団体交渉で和解案を出すのかな?とちょっと訝しがりながら出向きましたが・・・

団体交渉会場には、会社側代理人弁護士、社労士、社長、総務部、他に5〜6人、総勢10人以上が待機していました。和解に向けた雰囲気ではありません。

困ったなあ、とは思いましたが、社長の話を聞いてみることにしました。
どうも事務所に一回も来なかったり、組合の説明の話をちゃんと聞いていなかった脱退した組合員の人たちが、「前の配車係が退職したからあと2〜3ヶ月で会社が潰れる」と思い込んで組合に駆け込んできて、その思い込みが組合勧誘の文言であったというストーリーが会社の中に作られてるというそんな事でした。

いやいや、ちょっと待ってください!
労働組合は会社と交渉する前には、経営分析はしています。
土地建物登記簿謄本でしっかり抵当、根抵当金額と評価額とかも判断しています。
潰れるとわかっている会社で、会社に根を張る組合は作らないです。

経営分析もしないで、根も葉もない噂に踊らされるのは、組合員以外か、組合の会議に来ない組合員だけです。
木村建設の場合も、噂に踊らされたのは、組合の会議に来なかった人たちでした。

労働組合というと、いろんなイメージを会社も従業員も持っていますが、団体交渉もせず、接点もないと、本当に勝手な思い込みで、評価されてしまうのですね。ほんと、びっくりでした。

結局
午前10時半〜午後13時までの団体交渉予定でしたが、途中休憩を挟んで会社側からすべて「検討」「時期をみて回答」という回答で、12時過ぎには団体交渉は終了。でも結局、全体解決案は出ませんでしたし、昨年7月30日に要求した内容の交渉は一つも出来ませんでした。会社側の総務部所属の方が立ち上がって怒鳴ったり、録画いしたいようなパフォーマンスを見せてもらって帰ってきた感じです。

途中にも記載しまいたが、木村建設事件、あと2回ほどの期日で労働委員会審問が開催される見込みです。
労使紛争はまだまだ続きます。皆さんのご支援を宜しくお願い致します。

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2016年07月09日

使い捨てはゴメンだ!そうだ、選挙に行こう。

明日、7月10日は参議院選挙です。参議院って、「衆議院よりも地味だし、なんかどうでもいい国会なんじゃない?」って思って選挙に行かなくてもいいや、と思っている人がいたら、今回は本当に大間違いです。というのは、今回の選挙の結果で、安倍自民党政権は憲法改悪を目論んでいるからです。

自民党憲法草案は読んだことがありますか?もしなければ、こちらのサイトhttp://www.news-pj.net/news/2013/0413-sugiura.htmlhttp://www.dan.co.jp/~dankogai/blog/constitution-jimin.htmlhttp://tcoj.blog.fc2.comを参考にしていただきたいと思います。

 自民党憲法草案の問題を簡単に指摘すると、現行憲法では国会議員の3分の2の賛成で国民投票が行われ、国民の過半数の賛成が必要となっています。しかし、自民党の改正草案では、過半数の国会議員の賛成で国民投票となり、国民投票の「有効投票」の過半数の賛成で成立してしまいます。現在の投票率の低下を受け、自民党の組織票がモノをいう法案です。そして、国民の権利についても「常に公益及び公の秩序に反してはならない」とされ、「自由及び幸福追求権」すらも「公益及び公の秩序に反しない限り」と制限される事になっています。私たちの人権は、自民党の秩序の前に踏みにじられるのです。そして、公の秩序とは、これまで日本国の象徴であった天皇を「元首」とする上下関係に基づく秩序です。9条の戦争放棄は削除されています。そして、今まで両性の平等が記載されて条文に、自民党案では「家族は、社会の自然かつ基礎的な単位として尊重される。家族は互いに助け合わなければならない」という条文が加えられ、個人の人格よりも家族が優先され、個人の生活にも踏み込んできています。「緊急事態」の自由の制限についても付け加えられ、97条の「この憲法が、日本国人に保障する基本的人権は、人類の多年にわたる自由獲得の努力の成果であって、これらの権利は、過去幾多の試練に堪へ、現在及び将来の国民に対し、侵すことのできない永遠の権利として信託されたものである」という権利についての条文が丸々削除されているのです。そして最後に102条で「すべての国民は、この憲法を尊重しなければならない」という条文が付加されています。この条文は、憲法がそもそも権力を抑制するためにつくられたという歴史と相反するもので、自民党憲法法案が「憲法」という名前であっても憲法とは異なる代物であることを表しています。

つまり、今現在の日本国憲法の下で存在している生存権、幸福追求権、自由、基本的人権が存亡の危機なのです。これらの権利を基礎に、職場での権利の主張が成り立っているのですが、その根底の憲法に定めらた権利が自民党草案では失われてしまうのです。これは、戦前の労働組合が「大政翼賛会」に組み込まれたように、職場で、雇用の現場で労働者が権利主張をすることができなくなることなんです。
いくら職場で権利主張を頑張っても、憲法が改悪されてしまったら、非常に困難な闘いを私たちはおこなわなければならなくなります。権利というのは、労働基準法にさだめらた残業代支払いであり、有給休暇獲得の権利も含まれることです。

 私たちの自由と人権の危機、という意味で今回の選挙はものすごく大切です。

 新聞やマスコミは、今回の選挙の投票率は50%とか、自民公明おおさか維新の改憲勢力が過半数を占めるとか、投票行為への無力感を煽っています。でも、本当にそうなんでしょうか?今回の選挙で、初めて野党共闘が実現しました。護憲勢力という名の下に、力がまとまってきています。それだけでも、今までになくすごい事です。

 そしてもう一つ、私たち労働組合が拾い切れていない世代、ジェネレーションに、もうこういう働き方、格差、使い捨ては嫌だという声が広がり、新しい選挙運動が生まれている事も、今後の希望として考えたいと思います。

 今週の月曜日、三宅洋平候補の選挙フェスが立川https://www.youtube.com/watch?v=ErtSgf5s8wQで開催されたので見に行きました。それは、たまたま相談者からのキャンセルがあって時間が空いたためであり、you tubeで見た渋谷や新宿選挙フェスhttps://www.youtube.com/watch?v=Fx4E3mBbV6gの内容が興味深く(個人的な趣味で言えば、大好きな梅津和時さんがフェスでサックスを吹いていたからというのもあります)、そして何よりもとても沢山の人で選挙フェスが埋め尽くされていた事から、見てみたくなったからです。

 実は、私は20代の頃、当時の社会党の選挙の手伝いをだいぶしていました。土井たか子さんが消費税反対で、大躍進していたその前後です。ですので、選挙というものは、その筋のプロの人たちが仕切って演説を聴くものという感覚でした。労働組合運動も、そういう側面がありますよね。これは反省点です。

 ところが、三宅洋平候補の選挙フェスは、フジロックとかのフェスで見かけるような若い人たちがボランティアで会場整理をし、チラシを配布していました。周りも見回しても、明らかに今まで選挙とは無縁だったろう人たちばかりで、スーツの人がほとんどいません。そいう人たちが、数百人と集まっていました。無党派層と言われる人たち、選挙に今まで関わっていない人たちでも、心に通じる触媒があれば、選挙を一所懸命やるんだなあという事がとっても素晴らしい事だと思いました。どうせやっても無駄、と思っている人は、実は今の労働環境から抜け出す方法がわからないだけで、もっと多様なアプローチを労働組合もしてもいいのだろうという事です。
 推薦人の山本太郎議員が、労働者の使い捨ての元凶が経団連、安倍政権にあることをきちんと話し、三宅洋平候補は立川という場所柄を考えた結果の砂川闘争時の最高裁判例について勉強した内容を披露していました。失われた10年を生きて、労働市場の中ではおそらく新卒の時に正社員になりそびれてその後も正社員になれない人生を余儀なくされている30代〜40代の人たちがこれではいけないと、立ち上がってくれる契機になってほしいなあ、としみじみ思った次第です。

というわけで、私自身は、比例区は福島みずほ議員http://www.mizuhoto.org、東京選挙区では三宅洋平候補に入れようかな?と思っています。福島みずほ議員は労働組合運動に必要な人だからです。

誰が一番、自分の気持ちにぴったりくるのか、考え方が同じなのか、投票にあたってイメージではなくきちんと検証した上で、ぜひ、自分自身の自由と権利を守ってくれる人に投票をしてください。

そして、私は一人でも多くの護憲勢力である候補者が当選することを願って止みません。

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2016年06月28日

本日、青伸産業運輸事件都労委勝利命令出ました。支配介入のない、自主交渉で解決できる労使関係を目指しましょう!

本日、青伸産業運輸(平成26年不第37号事件)の救済命令が出されました。青伸産業運輸は、青梅市に本社がある運輸会社で、15年ほど前に私たちの組合の分会が結成されました。私たちの組合に加入して現在まで分会活動をしている人たちはトレーラー部門で働いています。大井埠頭や、本牧埠頭に運ばれるコンテナをトレーラーで運んでいます。

組合結成以来、労働委員会へのあっせんは2回、申し立ては5回目と成りますが、命令まで進んだのは今回が初めてです。命令よりも、労使が納得して捺印する和解を大切にしようという考え方で、今まではずっと和解解決してきたからです。でも、今回は、和解協定が守られていないため、命令をもらう事を選択しました。

和解で実を取るか、命令で「正しさへの確信」を確認するか、専従役員の私としては悩ましいところでしたが、「勝利命令が欲しい!」という当該の声に押され、命令交付を迎えました。

内容は、ちゃんと勝利命令でした。これまで4回にわたり、和解で済ませてきた「不当労働行為の疑い」が、「やっぱり不当労働行為だった」「組合が不当労働行為だと抗議していたのは正しかった」という自信につながりました。

少しだけ、内容を解説しますね。
今回、救済を請求した事案は
1、社長もしくは解決能力ある取締役がでない団体交渉は不誠実であり支配介入に該当する
2、エコ奨励手当金の団体交渉が不誠実であり、支配介入に該当する
3、一時金の支払いを約束した売上げ額に到達したのちには、一時金を支払うべき誠実な団体交渉をすべきだ
4、支配介入の事実があるのでポストノーティス命令をだしてもらたい
という4項目でした。
そして、今回、3項目目の一時金に関して以外がすべて救済命令が出されました。

<一時金交渉は誠実であったのかどうか。また、今後の交渉への影響>
最初に、救済命令が出されなかった一時金問題について労働委員会がどのように判断したのかを引用します。
「エコ奨励調整手当の支給などが労使間の喫緊の検討課題となったため団体交渉において競技が行われなかった。このように、25年夏季賞与及び同年冬季賞与にあたって、賞与支給の基準が主な交渉事項とならなかったのであるから、会社が賞与支給の基準を示さなかったことについて、会社に非があるとまでは言えず、団体交渉における会社の台頭をもって支配介入ということはできない」つまり、エコ奨励手当て金の交渉に労使共没頭していたんだからしょうがないだろ、と判断されています。でも、その後に、「なお、26年夏季以降の賞与に関する団体交渉については、会社の提供資料に誤りがあったり、賞与の支給基準に関する会社の提案の内容も2転3転しており、会社の対応に問題がないとは言えない面もある。しかし、これらは本件申し立て後の事情である」と労働委員会のは判断しています。ということは、申し立て後の審問にはいる直近にでも変更申し立てをしておけば、勝利命令につながった可能性があったということであり、また、26年以後の交渉というは今現在に続く交渉な訳だから、これも解決しなければ、労働委員会時効の27年以後の交渉の件で申し立てをすれば救済命令が出る可能性があるというわけです。
会社には、ここの部分をちゃんと読んで、誠実な一時金交渉をしてもらいたいものですね。

では、勝利命令が出された内容はどんなことが内容だったかを見ていきます。
<社長または解決能力のある取締役の団体交渉出席>
 ここではまず、社長の出席が団体交渉に必要である事実を労働委員会は「社長が団体交渉に参加する原則に関する協定が数度にわたり締結された理由は、会社において実質的な交渉権限を持つのは社長のみであるという共通認識があったと考えられる」と判断する一方で、「解決能力のある取締役が出席していたか否か」について検討しています。私たちもそう思います。社長さんしか交渉権限を持っていなければ、社長さんが団体交渉に出席してもらうしかありませんが、社長さんが信頼できる取締役に権限を委任していただければ問題は発生しないはずなんです。でも、今回の青伸産業運輸さんの場合は、会社の発言を引用し、「これらの発言は、社長が欠席する団体交渉では協議の進展は難しいとの認識を吐露したものと言わざるを得ず、この団体交渉は実質的な交渉権限を委ねられた、解決能力のある取締役が不在の不誠実なものであったことが認められる」「幹部会で協議しないと支払えない旨を回答するのみで、問題解決に向けた真摯な姿勢はみられず」「組合から質問されていた評価査定表についても回答しないばかりか、組合に、再度、質問事項を文書で示すように求めるなど、著しく不誠実な姿勢に終始している」と事実関係が認定され、「会社側のこのような団体交渉の姿勢は、本件申し立て以前から一貫して継続しているものであり、組合と再三にわたり締結した協定書を無視するものであって、組合の交渉能力の弱体化を図った支配介入にも該当する」と労働委員会が判断しました。
<エコ奨励手当金団体交渉の不誠実>
この二つは実は同じ時の団体交渉において、存在してます。ですので、上記を踏まえて、「組合が反発していた26年9月時点の改正案を終期後の27年1月に正式に提示したのであって、このような会社の対応は、協定書の趣旨を踏まえた誠実な交渉態度とは言い難い」「評価査定表に関する組合の疑問を解消させるような対応は行わず具体的な代案を示すこともないまま、以前、組合が疑問を呈した内容と同一の評価査定表を提案している。この会社の対応は、組合との間での妥結を目指し、誠実に交渉したものとは言い難い」「組合員に適用された制度(エコ奨励調整手当)と非組合員に適用された制度(ECO原価低減協力奨励金)のどちらの制度がより合理的かを問題として交渉を求めていたのであるから、組合員と非組合員とを分けた燃料費に関する資料は重要なものである。そして、この資料を作成することが会社にとって困難であるといった事情も特に窺われないのであるから、会社の主張は組合の開示要求を拒絶する合理的な理由とは言い難い」と認定され、「27年1月以降のエコ奨励調整手当に関する会社の対応は不誠実な団体交渉に該当する」と労働委員会は判断しました。
<エコ奨励手当金をめぐる交渉が支配介入であること>
「組合がその出席を求めたにもかかわらず、社長は27年1月以降のエコ奨励調整手当に係る団体交渉に一度も出席せず、協定違反を続けるなど、前件協定書を締結した後の一連の会社の交渉姿勢を併せて考慮すれば、27年1月以降のエコ奨励調整手当に関する会社の対応は支配介入にも該当する」と労働委員会は判断しました。

これらの結果、今日から1週間以内、つまり、7月4日までに、会社は55pバツ1️80pの白紙に、楷書で明確に墨書して会社の従業員の見やすい場所に、当組合委員長を宛名人として「第133回団体交渉及び第134回団体交渉に当社代表取締役社長が出席しなかったこと及び平成27年1月以降のエコ奨励調整手当金に関する当社の対応は、いずれも東京都労働委員会において不当労働行為であると認定されました。今後、このような行為を繰り返さないように留意します」との文書を会社の社長名で10日間、掲示することを労働委員会は命じました。

さて、この命令の結果、会社が命令をしっかり守り、労使の交渉により解決を目指す誠実な交渉ができていくのでしょうか。労働委員会にお世話になるのがこれで最後になるように、団体交渉という労使の協力で解決できる会社にしましょうね。
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2016年06月07日

有期雇用労働者の派遣社員への入れ替えが始まっています。泣き寝入りする必要はありません!交渉しましょう。

2013年4月からがカウント開始になっている、労働契約法第18条の有期雇用から無期雇用(期限の定めのない雇用契約)への転換申し込みまであと2年を切りました。期限の定めのある雇用で働いている人たちにとって、あと1年10ヶ月待てば、「雇い止め」(次の契約更新はしませんよと言われることです)の危険と背中あわせの働き方から期限の定めのない働き方に変わることができるのです。
労働者側が労働契約法第18条の効力の恩恵を感じる前に、ブラックな雇用主たちは悪い策略をもう実行し始めています。早々と、理由の無い「雇い止め」を通告し始めているという、労働相談がここのところ寄せられています。

「次の契約更新はしないから」「今回の契約が最後だから」と言われても、「過去に反復更新された契約で、その雇い止めが解雇同様に判断できるもの」「期限の定めの無い雇用に転換することの期待がある」場合には、雇い止めは出来ません。仕方が無いと思わずに、すぐに相談にいらしてください。

この間、相談にいらした方は、雇い止めを通告されて、引き継ぎを新たに契約した派遣社員の方にするように言われたとのことです。昨年強行された派遣法の改悪を利用して、有期雇用の契約社員を派遣社員に入れ替えようという悪意がありありのやり方です。

そんなに常用雇用で労働者を雇うのが嫌なんでしょうか??長年働き続けれいれば、仕事の仕方もプロになります。そして、安心して働き続けられることは、良い仕事をする上でとても大切なことです。

相談にいらした方の職場では、上司によっては直近にならないと「雇い止め」通告をしない方がいるそうです。その理由は「雇い止め」通告をすると職場の環境が悪くなるからということだそうです。派遣社員に置き換えても、労働者の使い捨てを続ければ、それは職場環境の悪さが繰り返されるだけのことです。職場の環境が悪くなるのが困るのであれば、労働者の使い捨てをしなければいいだけのこと。
また、そこの会社では、就業規則も改定し、有期雇用は3年以上更新しないという記載をいれていました。

「雇い止め」に対抗することは一人でもできます。
ですから、「雇い止め」を通告されたら、すぐに労働組合に相談にいらしてください。会社と交渉して、「雇い止め」を撤回させましよう。
でも、労働者を使い捨てにすることが明記された就業規則や雇用ルールに対しては、これは職場の仲間と団結して、労働組合を職場に結成することが一番の対抗する力となります。
労働組合結成についても、一緒に相談してお力になれますよ。

雇い止めを繰り返されて、転職を繰り返すにしても、20代であれば、まだどうにかなりますが、40代、50代で使い捨てにされることは、生活を壊されることに他なりません。泣き寝入りせず、交渉しましょう。
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2016年05月23日

労働組合で交渉しましょう!解雇の労働相談から基本的労働条件確立交渉へ

先日あった労働相談事件です。ある商店、といってもそんなに小さくない商店で働く女性が解雇の通告をされ、相談にきました。解雇自体、いわゆる正当な理由がない解雇でしたので、本人から会社に「解雇理由書」を請求しただけで、撤回されました。ただ、解雇も解雇撤回もどちらも口頭だけでしたので、不安に思った彼女は組合を通じて会社と交渉することを選びました。

解雇で相談に見えたのですが、話を聞くと、就業規則は労働基準法以下の古いもの。雇用契約書はない。社会保険にも、雇用保険にも入っていない。という多くの問題点が出てきました。

実は、こういうケースは結構たくさんあるんです。
解雇事件、退職勧奨事件で相談に見えられたはずが、話を聞くと労働基準法違反が次々と出てくるというケースです。
解雇や退職勧奨などが始まる前に相談にきてもらえれば、それだけで組合結成です。
もしかしたら、そういうブラックなことを質すための組合結成だけで、解雇や退職勧奨は起きなかったかもしれません。

それで、6項目の要求を作成し、会社と交渉をしました。
雇用保険、社会保険は即答で加入することになり、退職金規定ほかも提出してもらいました。
これから雇用契約書の締結ほか、労働者の最低の労働条件を守ってもらうことが始まっていきます。

職場の不条理を諦めずに、一緒に交渉しませんか?
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2016年04月19日

ラビット21、白百合クリーニング労働委員会審問報告。

4月7日には、「ラビット21」という看板で多摩地域に多数展開している白百合クリーニング不当労働行為事件の組合側証人の審問が行われました。この事件は組合結成後3ヶ月で分会長と副分会長の降格配転が行われた事が一番大きな争点です。そして、この降格配転は3号事件(労働組合活動に対する支配会介入)であるのと同時に4号事件(労働組合法第7条4項 労働委員会に申し立てをした事を理由とした不利益取扱い)なんです。
 最近はブラック企業が増えてしまったおかげで、たまに4号事件が発生しますけれど、以前はとても珍しかったです。なぜかというと労働委員会申立で、会社側は「いい会社のふり」をするものだったからです。私たちも、「いい会社のふり」を会社がしてくれれば、最初はふりであっても、それは順法精神の表れみたいなものですかから大歓迎でした。ところが、この頃、ブラック企業は「法律は気に入らなければ守らななくても良い」かのような振る舞いをしますから、労働委員会に申し立てられた事が悔しくて、「仕返し」を平気でしてくる有様です。
 法律を守らない事が恥ずかしいというのは、社会が円滑に回る基本だと思いますけれど、法律も守らなくても、雇用している労働者を踏みつけにしても平気な顔でいられる嫌な世の中になったものです。
 労働組合づくりを「許さない」経営者と、命令を出してくれる労働委員会の委員に、理解してもらうえるように組み立てるのが、組合側主尋問です。
 さて、今回の白百合クリーニング審問です。2014年9月に申立後、委員の交代によって期日に空白が空いてしましました。分会長は降格配転により賃金が半減したため、解決が急がれました。このため、2期日で審問が終わるように労働委員会が組んでくれたのがこの期日です。ですから、2ヶ月でバタバタと準備し、1期日で主尋問と反対尋問を終えました。13時半〜17時半までのちょっとした長丁場でした。とっても疲れましたけど、とにかくやり終えました。
 白百合クリーニングの分会長は、白百合クリーニングで16年に渡り、パート社員として働き、シングルマザーとして二人の子供を育ててきました。降格配転前はマネージャーという仕事でしたが、パート社員ですから、ボーナスも出ない、組合を結成した2014年3月までの時給がずっと900円、2014年4月にやっと時給が上がって950円でした。この時給で、子供を大学まで通わせる事ができたのは一ヶ月320時間〜266時間、平均一ヶ月290時間の長時間労働でなんとか一ヶ月平均30万円ほどの賃金を手にする事ができたからです。パートという、時間給で働く仕事で、最低賃金ギリギリで働くという事は、結局長時間労働をしないと子供を育てられないという矛盾です。長時間労働をしなくてもいい時給を要求しつつ、長時間労働をしなければ生活ができない現状の中で、時間給をそのままにした時間短縮は生活破壊に他なりません。
 今回の配置転換は、マネージャーという職を解くと共に、労働時間を1日8時間に限定し、残業をさせないというものでした。会社側の社会保険労務士や弁護士は1日8時間労働という労働基準法に定められた労働時間だから不利益ではないという主張をしています。労働時間短縮がそのまま利益になるのは、月額賃金や年俸制賃金の労働者です。時間給で働いている場合には、時間給が変わらなくも、労働時間が短縮されるといきなり生活を直撃します。計算をしてみると分会長の不利益分は18ヶ月で300万円をすでに超えています。
 そもそもが、長時間労働で働かざるを得ない労働者は、基本となる賃金が安いからです。この会社側社労士や弁護士さんの「労働基準法どおりだから問題ない」という主張が、平気でまかり通ると、シングルマザーなど生活を支えなければならないパート労働者はダブルワークを余儀なくされ、さらなる貧困に向かってしまいます。労働組合を結成した事、労働組合活動をした事を持って、残業をさせないとする事は不当労働行為に他なりません。
 本当の意味での長時間労働撲滅をしようとするのであれば、まずは生活できる賃金の支払いです。私たち組合は、生活から離れた理屈に振り回されないように、労働者を守っていきたいと思います。

5月18日には、会社側証人の審問と、組合側証人の組合ニュース配布不当労働行為事件の主尋問反対審問が開催されます。皆様のご支援お願いいたします。
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2016年04月15日

奥井組事件、青伸産業運輸事件、不当労働行為事件解決で労働条件交渉の正念場へ。

昨年から今年にかけて、本当に忙しかったです。ようやく小休止、一息ついています。長距離輸送の奥井組での不当労働行為事件も、海上コンテナ輸送の青伸産業運輸の不当労働行為事件も、最終陳述書を書き終え、命令を待つばかりです。最終陳述書を書き終えると、このあとは労働委員会での審査のお仕事です。最終陳述書を提出してしまうと、労働組合当該は不当労働行為にあって、辛い思いをした労働者がきちんと救済されることを願うばかりです。
 ただ、労働委員会奥井組事件は本当に長かったです。2012年6月に申立ですから2016年2月最終陳述書提出まで3年10ヶ月もかかっています。命令が出るまでは4年経過してしまいます。不当労働行為の時効は1年。この意味は、労働基準法が定める労使対等の交渉を実現するために、不当労働行為はサッサと解決する必要があるからだと考えられます。だいたい労働者が労働組合を結成して使用者と交渉しようと思うのは、解決したい議題、課題があるからです。その要求実現という目標が不当労働行為によって阻まれてしまうようでは、労働基準法以上の労働条件である賃上げなどの交渉が不可能ということになってしまいます。それで確か、2004年の改正労組法で審査の迅速化が目指されたはず。
 3年10ヶ月の長期に渡る係争で、組合が被った損失も多々あります。けれども、経営側も労働委員会期日への大量従業員動員や、過剰な対応などを見ると、損失が多いように見受けられます。係争が長期に渡ったため、新たな不当労働行為事件も続出し、新たな事実関係も続出し、争点整理も一苦労になりました。不当労働行為という労使関係の入り口での争いは早々に解決して、より良い労使関係づくりに早く移りたいものです。
 奥井組事件よりも期間が短かったのでてっきり迅速だと思っていた青伸産業運輸事件ですが、最終陳述書をまとめてみるとやっぱりそれなりに時間がかかっていました。2013年冬の協定書不履行をめぐる争いから端を発した事案は、2014年夏の申立でしたので、すでに最終陳述書提出時点で1年半が経過していました。6月から7月には命令が出るということですから、なんとか申立から命令までが2年という予定です。青伸産業運輸事件の問題は、なんといっても、締結した協定書を会社が守らないこと、「協議」を約束したことが実施されるまで何年もかかるということです。今回の都労委の係争も、リーマンショックの前から協議を約束していた一時金の支払い基準が問題となっています。設備投資よりも、人に対する投資は、経営にとっても社会にとっても大切なことです。
 最終陳述書を提出すると、都労委への書面作成は一息つきます。でも、ここからが賃上げ交渉、一時金(ボーナス)交渉、労働条件UP交渉の正念場です。
 
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