2015年11月11日

ボーナス、寸志、一時金、協定書

来月12月3日と18日に青伸グループ分会の労働委員会審問が行われます。先週、証人の陳述書を提出し、今は審問の準備を行っています。青伸グループ分会というのは、青梅市に本社を置く青伸産業運輸で働く運転手さんたちでつくっている労働組合です。グループ分会という名称は、過去に青伸産業運輸のグループ企業として存在していた彩伸とかワールドなどという名称の別会社の運転手さんも含めて同じ組合に加入して会社と交渉していたからです。
 この青伸グループ分会、結成してからかれこれ15年が経過し、会社と締結した協定書もそこそこの枚数を数えています。労働委員会での係争も6回〜ありますが、これまではいずれも和解解決してきましたので、審問に突入は今回が初めてです。なぜ今回は審問なのかというと、前回労働委員会で締結した協定書が守られなかったからです。せっかく和解した協定書が守られないとなると、和解がトラウマになって和解解決が困難になります。労使の信義則は、約束を守ること、協定書を守ること、協約を守ることに尽きます。15年も紡いでいる労使関係なので、大切にしたいという思いと、「約束を守る」という大人として当たり前のことをきちんと理解してもらいたいという思いが、会社に対して交差します。約束を守ってもらうために、労働委員会から命令をだしてもらうしかない、というのはちょっと悲しいですね。裁判所などでなぜ和解が命令よりも効果的なのか、という説明を「命令は強制でも自分で決めたことでないから納得しない。でも、和解は自分で納得して決めたことだから守る」と聞いていましたから、青伸の会社のように自分で納得して決めた和解を守らないというのは説明もつけようがありません。しかも、会社側交渉担当者に悪意は見られないという始末の悪さです。会社側の交渉担当者以外のところに、「組合との約束を守らなくてもいい」と勘違いしている人がいて、その人が今回の不当労働行為を主導しているというわけです。しかもその人はまったく団体交渉にでてこないので、本当にたちが悪い。だから不本意ながらも、今回は命令をもらおうと思っています。
 それで、この問題となっている「約束事」です。今回の審問の対象となっている約束事は二つあります。一つは、労働員会で締結した「エコ奨励手当金」の支払いをめぐる約束です。もう一つは、一時金、つまりボーナスの支払いをめぐる約束です。「エコ奨励手当金」をめぐる話は時間があるときにまた書くとして、今回は「一時金」の約束について書きます。
 青伸グループ分会が結成されたときの最初の要求項目に「一時金の支払い」が入っていました。というのは、それまでどの組合員も青伸産業運輸でボーナスをもらったことが無かったからです。他にも様々な問題はありましたが、組合を結成した年の年末には「ボーナスを払え」というデモ行進を行いました。そして交渉の結果、最初の年は一律1万円、次が1万円+のし餅、それから10万円、という金額が「一時金」として支払われるようになりましたが、これもリーマンショックの数年前まででした。リーマンショック以後は、「銀行借り入れの負担が減じてから」「売り上げがリーマンショック前に戻ったら」という様々なことでボーナスが支払われなくなりました。このときに、「では一体いくらの売り上げになったらボーナスが払えるのか」という当然誰もが考える設問と答えがあったわけです。会社から具体的な支払いができる売り上げ数字が示されました。会社側もこの数字を示したことを現在でも認めています。ところが、その後、2012年に目標数字が達成されると、目標値がさらに上に上にと上げられて現在に至るまでボーナスが支払われていないという現状です。ここで問題なのは、ボーナス交渉のおりに、経営数字が示されるものの、経営数字がボーナスの支払いの有無の十分な説明に使われていないという事です。そればかかりか、示される数字の信憑性に欠けるという、交渉の土台すらも疑念があるのです。
 一時金は賃金の一部ではありますが、経営状態により多少左右されても仕方がないという気持ちを労働者は持っています。ですから、リーマンショックや不況の折には我慢しました。ただ、我慢するためには、目標が必要でした。皆で頑張って売り上げが上がればボーナスが出るという目標です。何年か後の幸せのために、今を我慢したのです。それが、目標を達成し、リーマンショック前の数字をはるかに上回る売り上げになっても、ボーナスが先延ばしされると、従業員が頑張って目標を達成したのにその利益はどこにいってしまったの?という疑問が生まれるわけです。
 2015年度年末ももう直ぐです。審問の前にも、ボーナス払え、約束守れ、の行動を予定し、審問に臨みます。安倍政権が、お金持ちはさらいお金持ちになれば、貧乏人にもお金が回るという「トリクルダウン」という嘘を言っています。会社の売り上げは上がっているのに、ボーナスに還元されない。そんな不満がありましたら、ぜひ相談にいらしてください。
 
 
posted by REI at 17:50| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記