2016年04月19日

ラビット21、白百合クリーニング労働委員会審問報告。

4月7日には、「ラビット21」という看板で多摩地域に多数展開している白百合クリーニング不当労働行為事件の組合側証人の審問が行われました。この事件は組合結成後3ヶ月で分会長と副分会長の降格配転が行われた事が一番大きな争点です。そして、この降格配転は3号事件(労働組合活動に対する支配会介入)であるのと同時に4号事件(労働組合法第7条4項 労働委員会に申し立てをした事を理由とした不利益取扱い)なんです。
 最近はブラック企業が増えてしまったおかげで、たまに4号事件が発生しますけれど、以前はとても珍しかったです。なぜかというと労働委員会申立で、会社側は「いい会社のふり」をするものだったからです。私たちも、「いい会社のふり」を会社がしてくれれば、最初はふりであっても、それは順法精神の表れみたいなものですかから大歓迎でした。ところが、この頃、ブラック企業は「法律は気に入らなければ守らななくても良い」かのような振る舞いをしますから、労働委員会に申し立てられた事が悔しくて、「仕返し」を平気でしてくる有様です。
 法律を守らない事が恥ずかしいというのは、社会が円滑に回る基本だと思いますけれど、法律も守らなくても、雇用している労働者を踏みつけにしても平気な顔でいられる嫌な世の中になったものです。
 労働組合づくりを「許さない」経営者と、命令を出してくれる労働委員会の委員に、理解してもらうえるように組み立てるのが、組合側主尋問です。
 さて、今回の白百合クリーニング審問です。2014年9月に申立後、委員の交代によって期日に空白が空いてしましました。分会長は降格配転により賃金が半減したため、解決が急がれました。このため、2期日で審問が終わるように労働委員会が組んでくれたのがこの期日です。ですから、2ヶ月でバタバタと準備し、1期日で主尋問と反対尋問を終えました。13時半〜17時半までのちょっとした長丁場でした。とっても疲れましたけど、とにかくやり終えました。
 白百合クリーニングの分会長は、白百合クリーニングで16年に渡り、パート社員として働き、シングルマザーとして二人の子供を育ててきました。降格配転前はマネージャーという仕事でしたが、パート社員ですから、ボーナスも出ない、組合を結成した2014年3月までの時給がずっと900円、2014年4月にやっと時給が上がって950円でした。この時給で、子供を大学まで通わせる事ができたのは一ヶ月320時間〜266時間、平均一ヶ月290時間の長時間労働でなんとか一ヶ月平均30万円ほどの賃金を手にする事ができたからです。パートという、時間給で働く仕事で、最低賃金ギリギリで働くという事は、結局長時間労働をしないと子供を育てられないという矛盾です。長時間労働をしなくてもいい時給を要求しつつ、長時間労働をしなければ生活ができない現状の中で、時間給をそのままにした時間短縮は生活破壊に他なりません。
 今回の配置転換は、マネージャーという職を解くと共に、労働時間を1日8時間に限定し、残業をさせないというものでした。会社側の社会保険労務士や弁護士は1日8時間労働という労働基準法に定められた労働時間だから不利益ではないという主張をしています。労働時間短縮がそのまま利益になるのは、月額賃金や年俸制賃金の労働者です。時間給で働いている場合には、時間給が変わらなくも、労働時間が短縮されるといきなり生活を直撃します。計算をしてみると分会長の不利益分は18ヶ月で300万円をすでに超えています。
 そもそもが、長時間労働で働かざるを得ない労働者は、基本となる賃金が安いからです。この会社側社労士や弁護士さんの「労働基準法どおりだから問題ない」という主張が、平気でまかり通ると、シングルマザーなど生活を支えなければならないパート労働者はダブルワークを余儀なくされ、さらなる貧困に向かってしまいます。労働組合を結成した事、労働組合活動をした事を持って、残業をさせないとする事は不当労働行為に他なりません。
 本当の意味での長時間労働撲滅をしようとするのであれば、まずは生活できる賃金の支払いです。私たち組合は、生活から離れた理屈に振り回されないように、労働者を守っていきたいと思います。

5月18日には、会社側証人の審問と、組合側証人の組合ニュース配布不当労働行為事件の主尋問反対審問が開催されます。皆様のご支援お願いいたします。
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2016年04月15日

奥井組事件、青伸産業運輸事件、不当労働行為事件解決で労働条件交渉の正念場へ。

昨年から今年にかけて、本当に忙しかったです。ようやく小休止、一息ついています。長距離輸送の奥井組での不当労働行為事件も、海上コンテナ輸送の青伸産業運輸の不当労働行為事件も、最終陳述書を書き終え、命令を待つばかりです。最終陳述書を書き終えると、このあとは労働委員会での審査のお仕事です。最終陳述書を提出してしまうと、労働組合当該は不当労働行為にあって、辛い思いをした労働者がきちんと救済されることを願うばかりです。
 ただ、労働委員会奥井組事件は本当に長かったです。2012年6月に申立ですから2016年2月最終陳述書提出まで3年10ヶ月もかかっています。命令が出るまでは4年経過してしまいます。不当労働行為の時効は1年。この意味は、労働基準法が定める労使対等の交渉を実現するために、不当労働行為はサッサと解決する必要があるからだと考えられます。だいたい労働者が労働組合を結成して使用者と交渉しようと思うのは、解決したい議題、課題があるからです。その要求実現という目標が不当労働行為によって阻まれてしまうようでは、労働基準法以上の労働条件である賃上げなどの交渉が不可能ということになってしまいます。それで確か、2004年の改正労組法で審査の迅速化が目指されたはず。
 3年10ヶ月の長期に渡る係争で、組合が被った損失も多々あります。けれども、経営側も労働委員会期日への大量従業員動員や、過剰な対応などを見ると、損失が多いように見受けられます。係争が長期に渡ったため、新たな不当労働行為事件も続出し、新たな事実関係も続出し、争点整理も一苦労になりました。不当労働行為という労使関係の入り口での争いは早々に解決して、より良い労使関係づくりに早く移りたいものです。
 奥井組事件よりも期間が短かったのでてっきり迅速だと思っていた青伸産業運輸事件ですが、最終陳述書をまとめてみるとやっぱりそれなりに時間がかかっていました。2013年冬の協定書不履行をめぐる争いから端を発した事案は、2014年夏の申立でしたので、すでに最終陳述書提出時点で1年半が経過していました。6月から7月には命令が出るということですから、なんとか申立から命令までが2年という予定です。青伸産業運輸事件の問題は、なんといっても、締結した協定書を会社が守らないこと、「協議」を約束したことが実施されるまで何年もかかるということです。今回の都労委の係争も、リーマンショックの前から協議を約束していた一時金の支払い基準が問題となっています。設備投資よりも、人に対する投資は、経営にとっても社会にとっても大切なことです。
 最終陳述書を提出すると、都労委への書面作成は一息つきます。でも、ここからが賃上げ交渉、一時金(ボーナス)交渉、労働条件UP交渉の正念場です。
 
posted by REI at 17:21| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記