2016年10月18日

権利の獲得のために、労働条件を確定させましょう。

今日の午前中、立川市にある西砂川病院で「事務当直」として働いていた元組合員のNさんの未払い残業代への指導を求めて、立川労働基準監督署に話をしに行きました。元組合員と記載したのは、現職死亡された方だからです。
 夕方17時に出勤して翌日朝9時に退社することが、病院から指示された労働時間でした。休憩時間は何時から何時なのかを尋ねても、病院側は具体的な指示をしませんでしたし、雇用契約書も無ければ、就業規則にも「事務当直」が当てはまる労働時間が明記されていません。1日の労働対価が1万円ということだけが決まっていました。Nさんもだいぶ変だと思っていたようです。

 それで昨年の組合結成の折に相談をされました。最初相談された時、「当直」というのですから、具体的にどのような労働があったのかが争いになります。そこで労働実態のメモを作ってもらうことにしました。
 
 毎日メモを書いてもらいますと、施錠・解錠から始まり、ガードマンのような見回りがあり、お亡くなりになった方に関する連絡があり、仮眠時間中も電話機を持つように言われていました。仮眠も仮眠室ではなく、応接間に毛布を敷いて使っていたようで、当直というよりも夜間勤務です。そのメモを、Nさんは亡くなる直前までつけていました。

 亡くなる直前までつけていたメモをそのままにするもの忍びなく、ご遺族のかたからも委任状をいただきましたので、病院に未払い割増賃金の請求を行いました。ところが病院の対応は「メモの筆跡がNさんのものではない」という言いがかりから始まり、9月末に来た回答は会社側社労士さんの計算した表が添付されているにもかかわらず「別途裁判所を利用した手続きを実施する予定」と記載されていました。会社側社労士さんの作成した表は、最低賃金で仮眠時間を4時間と設定し、1日12時間労働、1日4時間残業、深夜3時間で計算されていました。最低賃金での契約はしていないのですが、会社側社労士さんとしても、時間外未払いがあったこと、仮に1万円が16時間分の対価であった場合、12時時間分の対価であった場合には最低賃金以下であることを認めざるを得ないことからこのような苦肉の索の計算をしたのだろうと思われます。にもかかわらず、「裁判所で」とはおかしな回答です。労働者に「裁判所で」と言えば、怯むだろと、このような言い方をする弁護士さんが増えているのは本当に嘆かわしい限りです。

こういう時、雇用契約書が締結されていれば、労働条件が確定するのに、としみじみ思います。
問題なく働いていると思っても、雇用契約書が締結されていない、就業規則が周知されていないなどのことがあったら、問題が発生する前にまず、お近くの組合に相談してください。問題が起きた時、問題を提起する時、労働条件を確定しておくことが、何よりも大切です。
posted by REI at 20:40| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記