2014年09月14日

労働組合は、組合員に対する攻撃を許しません 

 中小企業の経営者の方のタイプで、労働組合ときちんと向き合える方といわゆる「専門家」に丸投げしてしまう方がいます。ただ、大企業と違い、中小企業の経営者というのは自分の裁量で会社の経営の采配を取れるのが良いところ。「専門家」に丸投げしても、気持ちがうまく整理できないのではないのかな?と思える事がよく発生します。このギクシャク。であれば、労働組合ときちんと向き合ったほうが、もしかしたら解決しやすいのではないでしょうか。

 昨日、そんな事を考えさせる事が二つありました。

一つは、7月に組合結成した白百合クリーニングでの事です。
 白百合クリーニングでは、20数項目に渡る要求を出して組合を結成し、2回の団体交渉で組合員の希望者は社会保険に加入手続きする事になりました。固定残業代以上の労働時間働いた分について支払われていなかった残業代、時間給支給組合員について払われていなかった割増し賃金分が8月分給与から支払われるようになりました。クリーニング業なので8月はそれほど忙しい時期では無いのですが、4万円賃金が多かった、とか、皆いつもより多い賃金を得る事が出来ました。労働法を守るという当たり前の事ですが、それでも、組合つくって良かったという結果が出ていました。
 でもまだ、過去分の未払い残業代支払い、受付業務の安心安全に関わる問題、工場の高温多湿の環境の改善、労災問題等など、健康を守る議題もこれからの団体交渉議題に残っています。
 こんな中で、組合ニュース配布を会社が回収する、組合加入希望者に組合加入を断念させようとする、という事態が発生しましたので、8月に東京都労働委員会に救済を申し立てたところです。
 ところが!9月9日になっていきなり、分会長と副分会長に対して降格配転の辞令が出されてしまいました。しかも、団体交渉が予定されているのは9月18日なのに、辞令発令日は9月16日です。交渉もせずに、強行しようと言う事です。しかもしかも、分会長と副分会長は、マネージャーと工場長なのですが経営の利益を代表するものとは言えません。この問題については、会社の質問書に対する組合の回答という文書のやり取りの結果、会社から『理解しました」と回答があったばかりです。
 文書の回答と異なるこの辞令、一体会社は何を考えているのかと、昨日、白百合クリーニングの専務に文書回答の中身を確認しました。すると、専務は、文書のやりとりと、会社が社長名で記載した文書の中身がよくわからないようだったんです。何を聞いても、専務は答える事が出来ません。挙げ句、「電話してきます」と言って30分以上ずーっと、相手は社労士さんか、弁護士さんか、誰かわかりませんが電話をし続けたまま、私達は待たされてしまいました。仕方が無いので、専務のお父さんである社長さんに話を持って行く事にしました。社長さんとはインターホン越しに少しだけ会話しました。この時に社長さんが言ったのは「話すつもりがない」の一言です。


この白百合クリーニングの申入れ行動のあと、青伸グループ分会の団体交渉がありました。
組合結成されてから15年の労使関係の中で、確かに色々ありました。
そして、度重なる労働委員会和解によって、「基本的に社長が団体交渉に出席する」という協定が数回に渡り締結されています。ところが、ここのところ社長が団体交渉に来ないんです。

 繰り返すようですが、中小企業は労使関係が密なんですから、「専門家」に意見を仰いだとしても、労働者の声、組合の声を直接社長や役員が聞いて、解決策について話す事自体が、大事なお仕事のはず。従業員である組合員の前で黙り込んでしまったり、逃げていってしまう経営陣の姿は非常にガッカリな姿です。

 経営者に心があるように、労働者にも心と生活があり、それを尊重していけば、もっと良い職場、良い会社になるのになあ、と。
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2014年08月19日

人事評価制度請け負い会社との団体交渉

昨日は「ダントツ日本一の人事評価制度支援数」を標榜する、A市の人事制度コンサルティング会社との団体交渉でした。
この会社のホームページを見る限りでは、こちらの会社の販売する評価制度は「社内のあらゆる問題解決できるばかりか、社員を成長させ業績を向上させる事ができる」ということなのですが、昨日の団体交渉を見る限りでは社員を成長させず、問題を拡大させる会社であるとしか見れませんでした。

この人事評価制度コンサルティング企業での、昨日の団体交渉議題は社長によるパワーハラスメントの是正と謝罪を求めるものでした。
私達の組合に駆け込んできた労働者は、2013年4月に大学を卒業したばかりの23歳。少し遠慮がちで、丁寧な男性です。ここでは仮に、Aさんと書きます。
社長がAさんに言った言葉は「臭い」「お前は発達障害じゃないか」「総合職から一般職に転換しろ」「退職しろ」「パートになれ」「お前は嘘つきだ」「社長に逆らうなんてお前は変だ」「お前の家に家庭訪問するぞ」「発達障害でなかったら首にするぞ」等。そして、このコンサルティング会社の社長は、言葉で新入社員の人格否定を繰り返すだけでは満足できなかったのか、Aさんは朝礼で社員全員に対して「臭いがしてごめんなさい」「発達障害及びアスベルガーの疑いがあってごめんなさい」と謝罪させられたのです。これはもはや、「いじめ」です。他にもAさんが「掃除機の音をさせて掃除した」事などのほとんど「箸のあげおろし」に対する苦言をひとつひとつに対して「指導書」を取るなど、常軌を逸した労務管理がつづけられたのです。

私達は、この人事評価コンサルティング会社のweb上での宣伝文句と、実際におこなった労務管理、パワーハラスメントとの乖離に団体交渉を始める前から唖然としていました。新卒の新入社員を育てようとする態度ではないからです。社員を育てるばかりか、病気にさせるやり方です。実際に、Aさんは自律神経失症状になり、今年の7月に休業しました。組合に加入し、他の組合員の支えもあり少し立ち直り、職場復帰しました。でも、仕事から外され、職場では居たたまれない状態に置かれています。
コンサルティング会社のweb記載の「何かの縁があって入社した社員に「この会社に入ってよかった」と思ってもらいたい」という対応は未だにされていません。

そんな状況ですから、私達は団体交渉開始前から、人事評価コンサルティング会社はどんな団体交渉を行うのか興味津々でした。
ところが・・・。団体交渉の会社役員出席者は社長がただ1人だけ。弁護士二人と社労士1人の外部の専門家に自分を守らせる団体交渉として展開してきました。「社長さん、人事のプロなんじゃないですか??」という言葉を何度呑み込んだだけでしょう。しかも、社長がAさんに「発達障害」と決めつけた理由を、社長は弁護士に「忘れ物が多かったから」「傘を返さなかった」と言わせたのですが、それが何時のことなのか、具体的な事は何かについては回答すら出来なかったのです。確か、webでは「評価に対する質問に明確に答えられない」問題を無くす事が出来ると記載されているのですが。あまりに、宣伝文句と実態が違いすぎます。

しかも、1時間35分が経過したところで、「時間ですから」といって弁護士、社長、社労士の3名は次回団体交渉期日すら決めようとせずに帰ってしまったのです。
多くの中小企業の人事評価制度を請け負っているという、この会社。昭島ですから、私達の組合の関わる企業にも携わっているかもしれません。でも、自らが労働者にこの会社で働いて良かったと思える人事労務が出来ていなければ、他の会社を指導することなんて、無理である事は明らかです。それは机上の空論で、実行が伴っていないからです。
人事評価制度のコンサルティング会社でなのですから、せめて、社長が撒いた種で起きてしまった労働問題を、労働者が笑顔になれるように解決する力を身につけてもらいたいものです。
私達組合との団体交渉を通じて、もっと良い労使関係を築けるコンサルティング会社になってもらう事を祈るばかりです。web表記どおりの会社になってもらうまで、交渉つづけますよ。




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2014年08月06日

労働組合の力の源 未来に向けた団結の力への信頼について

労働組合の力は、憲法28条に規定されている権利がどこまで行使されているかによって決まります。
労働3権といわれる団結権、団体交渉権、団体行動権の3つの権利がちきんと自覚され、活用されているかどうかという事です。権利があるけれども使っていないという状態は、権利を「絵に描いた餅」にしてしまっている事です。「権利の上に眠る者は権利を得ず」という格言がまさに権利の性質を表しています。

労働基準法上の権利、有給休暇取得とか未払い残業代の場合には「権利の上に眠る者は権利を得ず」という言葉は時効によってもらえるべき賃金がもらえなくなるとか、2年以上前の取得しなかった有給休暇が消滅するとかといった形で現れます。それは狭い意味では個人の権利が得られなかったという結果になります。広い意味では、有給休暇の消化率が低いので有給休暇が取りにくい職場が形づけられるとか、ただ働きが蔓延して過労制症候群が多発するなど、職場、企業、業界、社会を通じての権利低下につながります。広い意味でとらえた時に、個人の権利取得が社会的な問題になります。

労働組合の場合、労働3権の行使の如何は一体どのような結果をもたらすのでしょうか。
そもそも、労働3権はそれ自体が、個別的な権利ではなく、集団的な権利です。個人の思惑で使えるものでは無い権利です。でもそれは、集団とは個人の集まりである以上、個人の行動が集団の権利に影響を及ぼす事は確かです。団結権の場合、個人と個人と個人と個人が団結していなければ、権利を使えこなせません。団結権が固く、団体交渉でも十分にリードでき、いざとなると団体行動権を駆使出来る組合が強い労働組合になります。

このように考えて行くと、ふと、私達のような駆け込み労働相談を受けている労働組合での団結について、私はきちんと伝えられているのか、思いは伝えられているだろうかと気になります。

同じ職場で何年も一緒に会社と交渉をしている仲間、労働条件向上に向けて同じ経験を重ねて来た仲間、古くからの組合員同士、裏も表も知り尽くした仲間、これらは固い団結を紡ぐ仲間であると言う事が出来ます。それは意識性の問題というよりも、存在や経験が団結力を作り出してくれます。ですから、私達の組合の中でも、職場単位で団結を紡いでいる「分会」の団結力が存在します。団結力に支えられて労働条件の向上が勝ち取られています。

駆け込み訴えの労働相談の場合は、その相談に見えた方との私達組合との過去の団結は存在していません。未来に向けた団結権が存在するだけです。これは、過去においてその人は団結権を行使せず、団結力を高めてこなかったけれども、私達全国一般三多摩労働組合が紡いで来た団結の力をその人の為に役立ててあげる事になります。それはその相談者の、未来に向けた団結力を信頼すればこその取り組みです。今まで労働組合の団結の外に居た労働者が、団結に加わる事は、一人でも多くの労働者とつながる事が力の源である労働組合には欠かせない事から、私達三多摩労働組合は、過去に紡いで来た団結力を新しく知り合った人に役立ててあげています。

でも時々、労働組合の権利を「使い捨て利用」する事が、労働組合の力を弱くする事に気がつかない労働者が居る事は大変残念な事です。これは謂わば「天に唾する行為」。自分が「うまく利用」して泳いでいるつもりでも、自分自身の権利を切り崩してしまっている行為です。
いつかどこかでその人達にも気がついてもらいたいと思うのですが、それはずばり、たまに出会う「労働組合を渡り歩く人たち」がしている行為なんです。私達は、未来に向けた団結を期待して、駆け込み訴えの人たちを迎え入れているので、最近気になった行為についてお話したいと思います。

その一つは、偶然目にした、私達の組合名が記載されている命令でした。その命令には「解雇された当事者達が解雇撤回と引き換えに会社と裏取引をして三多摩労組の分会を解散させた」という記載がありました。こんな事実は存在していません。分会が解散したのは、解雇撤回後半年近く経過した残業代交渉の最中でした。そして裏取引をしたのは解雇撤回当事者ではなく、その後「労働組合を渡り歩いて」いった他の人達でした。私は、分会の仲間に裏切られて、1人だけ待ちぼうけをくった解雇撤回当事者の顔と言葉が忘れられません。その人も疲れきり、私もとても悲しかったです。その裏取引をして裏切った人たちは、結果として会社からも裏切られたようですが、私達の組合は裏切っているので相談をする事は出来ず、別の遠隔地の組合に加入して紛争しているようです。団結を裏切ったその事実は、利用したい労働組合を弱体化させただけでした。というのも、その裏切りの前、その分会は10数名で結成され、雇用も維持をされていたのですが、裏切り後は3名の解雇争議が長期化しているのです。今回命令書を読んで感じた事は、裏切った事実を他人の責任に転嫁しようとする限り、権利を得る事は出来ない事を知って欲しいという事です。

もう一つの事例は、これも「労働組合を渡り歩いて」いる人の事です。その人は、他の組合に加入していたそうなのですが、どういう事情か、その組合を止めて私達の組合に加入してきました。「なんで?』という疑問はありましたが、本人が話そうとしないので聞かずに来ています。でもその人が、最近、「前の組合ではこうだった」「別の組合にも相談をしている」と言いだすようになったのです。そこで「ああそうか」とわかりました。団体交渉で他の従業員よりも労働条件が良くなったのに何故か組合員が増えないので、「どうしてかな?」と思っていた事がつながりました。この人は『団結を紡ぐ」事が今は理解出来ないのだと。この人にも一緒に団結力を作る事を理解してもらえればいいなあと、今、思いながら書いています。
団結というものは「一時利用」「一時STAY」では作れないものなのです。良い時も悪い時も一緒に苦労してつくりあげるのが団結です。うまく行くときだけその「団結」(=労働組合)に乗っかり、自分の要求が認められない時、過ちや失敗が指摘された時に別の「団結」(=労働組合)に乗り換えるだけでは、彼は団結力を高める事は出来ません。そして、これは団結を人間の信頼関係と置き換えるととてもよくわかるかもしれません。人間だから良いところも悪いところもありますが、それを認めること、苦労を一緒にすること、苦労を一緒に乗り越えること、そんな経験を一緒に重ねて団結が紡げれば、労働組合は強い団結力に裏打ちされた強い力を手に入れる事ができるのです。その時に始めて、自分も含めた団結力のもたらす成果を得る事ができる。それが労働組合の権利の上に眠らない姿勢です。
一緒に団結力を高めて、労働条件の向上を勝ち取りましょう。





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2014年07月30日

給与明細を見せ合う事はとっても大事です。佐々病院の分会結成通告

昨日は田無にある佐々病院で分会結成通知&団体交渉を行いました。
これまでも、求人票記載の職種と異なる業務指示が有った事を発端としてた個人加入の方の団体交渉を続けていましたが、複数名の新たな組合加入が有りましたので、「佐々分会」としてスタートしました。
私たちの組合で「分会」というのは、同じ職場に働く組合員が、要求を討議し、団体交渉を行い、妥結を討議する一つのまとまりです。
時正会佐々病院は歴史の古い病院ですが、これまでの交渉経過ではどうも労働組合が有った事はなさそうです。
労働組合が存在しない事業主の常として、労務に多くの不思議が存在します。

今回の分会結成のきっかけは、勤続16年を超える人よりも、後から入社してきた人が3万円も賃金が高かった事が発端でした。なんか変だということで、集まってもらい、給与明細を持ってきてもらいました。そこでそれぞれの給与明細を確認してみると・・・・。殆どの人の住宅手当てが15000円なのに、一人だけ3000円の住宅手当ての人がいました。賃金規定を確認すると、「一律15000円」という回答です。
 更に、調整給が払われている人と払われていない人がいます。雇用契約を確認すると、事業主が変更になった時にそれまでの給与の明細名称が変更になり、調整給が付く事になっています。

そんな一杯の「おかしい」事を、昨日は「分会結成通知並びに要求書」にまとめて法人理事会に提出しました。
総務部の担当者に確認すると、「住宅手当ては一律のはず」「3000円の人がいるなんて知らなかった」「調整手当てはつくはず」「付かない人がなぜいるのかわからない」と、「知らない」「調べないとわからない」という回答です。賃金台帳で一覧表にしているのですから、「わからない」事ではない筈ですが、何故か調査するには一ヶ月もかかるとの事。もしかして、このあたりに一番の問題の根っこが有るのかもしれません。
労働者はお給料をもらうために働いているのでお給料の事はとってもとっても大切に扱ってもらいたいのですが、ちょっとおろそかになっている気がします。労働組合の役割は、お給料の事をおろそかにさせない緊張感を事業主に持たせる事にも有ります。

交渉終了後、当該分会員が「もっと前にみんなで給与明細を見せ合っていれば、もっと前におかしな給料支払いになっている事がわかったのに」と残念がっていました。
これから、労働組合の力で、労働条件の中に「1ヶ月も調査しないとわかない事」は無くしていきましょう!
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2014年07月09日

労働組合結成を認めないとどうなるの??

 今日は、ここのところ多摩・埼玉近隣で店舗を拡大している「ラビット21」というクリーニング屋さんで「組合結成通知並び団体交渉開催申入れ」を行いました。
 「就業規則を見た事が無い」「雇用契約書を締結してもらっていない」に始まり、職場の安全環境整備、パワハラセクハラの無い職場づくりといった要求をこの間ずっと整理してきましたがそれでも24項目に渡る要求になってしまいました。盛りだくさんの要求ですが、それでも一人一人にとってはその時々に困った事です。働く上で、困ったり、心配になったりする事を無くす事が労働組合の仕事。優先順位は決めますが、解決に向けて交渉を開始したいと思います。
 今日の所でも、社長さんは「なんで俺に相談しないで組合なんか作ったんだ!」と仰られました。この言葉、とっても良く聞きます。でも、労働組合法第2条で「労働組合とは、労働者が主体となって自主的に」「組織する団体」と規定されています。社長と相談しながら結成したら、その時点で「労働組合法」に定める「労働組合」では無くなってしまうので、社長と相談しないのは「仕方が無い事」と思ってもらう以外に無いんですね。労働組合は別に会社と敵対しようとは思っていませんが、経営からの「独立」と「自主性」は労働組合の基本中の基本です。お互いに独立した組織である事を認める中から、建設的な解決方法を見いだす事が出来るというのが、労働法に出定めるところの交渉における「労使対等の原則」です。
 これから、この「労使対等の原則」について社長さんには理解していただくために、私たち組合は力を尽くそうと思います。
 そして今日は、社長さんから「労働組合結成を認めないとなったらどうなるんだ?」というナイスな質問を頂きました。何故、ナイスかというと、その事を説明する為に、今日は会社に伺ったからです。どうなるのかというと、労働組合結成を認めない=労働組合法第7条違反です。組合は不当労働行為が発生したとなると、すぐに法的措置をとります。そうすると、原状回復とともに、ポストノーティスの掲示が命じられた後、それにもしたがわなければ1日あたり10万円の過料となります。
 今日からしばらくの私の仕事は、不当労働行為が発生したら社長さんに「それは不当労働行為になりますよ」と教える仕事になります。
 
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2014年07月03日

業務指示は会社の責任。過剰な自己責任は病気の元。

今日はヒューレットパッカードの団体交渉でした。ここの分会は毎回新しく加入される方がいるので、毎回議題が追加されていきます。議題が増える一方で、団体交渉回数が少ないのでなかなか前に進めません。

今回は、WFRという、「あなたの働いている仕事は無くなるので、社内でも社外ででも、仕事をさがしてください」と通告される制度の対象となった結果、賃下げがされた組合員の救済策の回答をめぐる討議が中心でした。

会社の回答は、自分で努力して、上位の職種に企業内公募に応募して就けば良いというものでした。
「やりたい仕事を自分で選んで、そのやりたい仕事の部署から採用されれば、やりたい仕事ができる」というのが、HP社の社内公募のようですが、主体はどこにあるかというと、やはり採用するほうです。

会社の都合によって、今までの仕事が無くなるというのはどういう事かというと、アメリカ本社が決めた「人員削減計画」による決定です。
労働者に何の責任もなく、今までやっていた仕事が無くなるのですが、HP社では「社外失業者」になるのか、「社内失業者」になるのかどちらかをを選択しなければなりません。

そして、社内でも社外でも仕事を探すのは本人責任というのが会社の主張です。
会社の主張だけを聞いていると、労働者の自主性を重んじる良い会社のような気がしますが、もし本当にそうであれば、このように困った事態が発生して相談にくる労働者はいないはずです。会社側はこれが分かっているのかいないのか、ジョブレベル(仕事の職階)を上げない労働者に問題があると被せてきます。過剰な能力を求め、押し付けることがどれだけ労働者の心を蝕み、パワーハラスメントとなるのかを理解していないのか、理解してしまうと自分もアメリカ本社から用済みとなるのが怖いのか、なかなか回答が噛み合いません。

でも、組合は会社との良好な関係を求めて、本日も、解決案の提示を会社に要求しました。回答は一ヶ月後にあります。

回答が不誠実で、且、解決案も示されない時は、組合は第3者機関への申し立てを含め社会問題する準備を着々と進めているところです。
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2014年06月11日

今まで組合が無かった職場での「結成通知」

昨日は、都労委の後、新しい分会の「組合加入並びに分会結成通知」を行いました。
私たちの組合では、組合員各人が私たちの組合に加入し、同じ職場の者どうしで「分会」を結成します。
そして、雇用主に分会結成がされた事及び団体交渉の開催を求めて、「通知」をする事にしています。
内容証明郵便で雇用主に「組合加入並びに団体交渉申入書」を送付する事も多いのですが、雇用が継続し、複数名での分会でと、使用者による支配介入(何で組合に入ったの?と聞く事。組合を脱退してという事。等)や不利益取扱い(組合に加入した事をもって解雇降格などの不利益な事を行う事)が起こる可能性がある場合には、直接会社に組合役員が出向き、通知と同時に不当労働行為についての説明を行う事にしています。
 昨日の分会結成通知は清瀬市にあるNPO法人でした。訪問介護事業なのでそこで働く方はたくさんいるのですが、事業所自体は事業主と事務員さんのほぼ二人職場です。慎重に丁寧に、不当労働行為発生防止のために事業主に説明しなければなりませんでした。ただ、いつもそうですが、事業主さんはかなり緊張されている様子。「従業員との関係が悪化したから組合が出来たのか」と聞いてきました。「団体交渉で話し合って改善しましょう」と提案しましたが、どこまで話を聞いていただけたのか、ちょっと不安です。
そこで組合員の事務員さんに「何か問題が起きたら直ぐに組合に電話してください。私がすぐに社長に電話しますから」と社長さんの目の前で言って退席しました。
 こちらの分会では、就業規則に不備が見られるなどの問題がありますので、これからの交渉で労働環境の整備が課題です。
 組合結成、ドキドキしますが、結成してしまえば後は団体交渉できちんと交渉するまでの事です。
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2014年04月13日

残業代請求のための拘束時間と労働時間と労働内訳

先週から、訴訟のための労働時間内訳作業づくりのサポートをが続いています。サポート、というのは、訴訟の中心は当事者で、そのお手伝いを労働組合がしているからです。
今回の事件は長距離トラック運転手さんの労働時間の計算です。
トラック運転手さんの場合、ときたま「事業所外みなし労働」だと誤解している事業主さんがいますけれど、そもそも「直行直帰」はあり得ませんし、タコメーターが付いていたり、日報管理していたりで労働時間の管理が出来ているので「事業所外みなし労働」では有りません。ですから、毎日、所定労働時間以上働くと残業割増賃金、深夜割増賃金が発生し、最低週1回の休日割増賃金が発生しています。

 出勤して仕事を始めた時間から、帰庫し帰宅に就く時間までが、拘束時間。そこから休憩時間と休息時間を引いた時間が労働時間となって賃金が発生する時間になります。逆に言えば、拘束時間から休憩休息を引いた時間は全て労働時間となり、賃金の支払い義務が有ります。
たまに休憩時間でない時間を、労働時間でないとして賃金を支払わない経営者がいますが、拘束時間のうち、休憩または休息時間でなければ労働時間となり、賃金を支払わなければなりません。

この賃金支払い義務がある時間がタコメーターで細目明らかになれば何も問題が無いのですが、いろいろと問題がでます。運輸であれば点検、点呼、作業、待機時間などの時間が問題になる事が多々有ります。そのうえ、訴訟などになると「労働時間の範囲」の立証問題がでてきます。

ただし、「労働時間の範囲」は、訴訟でなくとも、労使で合意に達していないと、「仕事しているのに」会社が勝手に「休憩時間」または「空白の時間」にカウントして給料を支払わないというトラブルが発展します。ですから、訴訟で無くとも、団体交渉や労使間協定書で「労働時間の範囲」に争いがある場合は決めておく必要がある所です。

今回の作業は訴訟での立証書類づくりなので、拘束時間内訳を時間のスケールにして明記する作業をしています。手間はかかりますが、裁判官に一目瞭然で仕事をしている時間を確認してもらうための「見える表記」作成作業です。例えばこんな事です。
スクリーンショット 2014-04-13 15.03.35.png
この作業をしながら、ふと、別件の「高速バス」の会社の労働時間管理と賃金について、そこの会社の法律的に整合性の無い賃金体系は労働時間概念が欠落していることから起きているのではないかと思い当たりました。
この「高速バス」の会社の給与は、日勤の構内業務は1時間869円の最低賃金しか支払われません。その上、高速バスを運転していても、時間単位で賃金額が変動し、通常であれば割増賃金となる10時間を超えた労働時間になると最低賃金を下回る賃金体系です。さらにツーマンの場合は通常の70%の支払いしか無く、深夜手当て、残業手当ても支払われている痕跡が見当たらないのです。

こんな状況で労働者が働かされているのは、賃金を時間単価でとらえる事の「方法」が良くわからない、法律で定められた最低賃金、割増賃金について良くわからない、そんな背景が有るのでしょう。

事業主が、労働時間に応じた対価を支払う事を無視して、労働基準法以下の賃金支払いをしてしまった時、事業主がひどく抵抗すると訴訟または労働基準法違反告訴を私たちは行っています。そんな時に、もっと事業主の無知または意図的な労働基準法違反に対して、労働者側の立証作業が軽減出来る方法が有れば、といつも思います。

ささやかですが、私たちの組合のサポートは、出来るだけ簡単に計算できるシートを作成する事をその一歩にしています。

入社時に、賃金体系がどのようなものであっても時給で比較できれば、法律違反は無くなるかもしれません。また、相談にいらしていただければ時間単価の計算をしてあげることは簡単です。時間単価の計算が出来れば、法律違反は見つけやすくなります。
給与明細をただ眺めていても、会社に騙されていることはわかりませんが、給与明細と就業規則をもって組合に来てもらえれば、騙されているかどうかは知る事が出来ます。
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2014年04月01日

2014年度の給料を上げる為に会社と交渉してみませんか?

4月1日です。新しい年度が始まります。今年は消費税がUPします。その上、ここ20年近く低下傾向にあった消費者物価指数も2014年には食品中心に1.4%UP(総務省統計局資料より)しています。消費税分と併せると、4.4%は賃金があがらないと昨年並の生活が出来ない可能性が高いです。4.4%の賃上げというと、今総支給額で30万円もらっている人では13200円の賃上げが必要という事になります。

中小の運輸や請負業、小売業などではちょっと縁遠い数字ですよね。派遣や契約社員では、もっと厳しいですね。こうなってくると貧乏を義余儀なくされる職種、企業規模、雇われ方ではもっともっと貧乏になるというひどい格差社会です。

交渉する、というと特別な事のような感じがしますが、給料や労働条件というものはそもそも、労働基準法第1条に「労働条件は、労働者と使用者が対等の立場において決定すべきものである」と定められているとおり、経営者が勝手に給料を決めて良い者では有りません。労使で対等の立場で、話し合って決めるべきものです。

でも、個人の立場では、経営者と「対等の立場」になれません。会社と「対等の立場」になれるのは労働組合に加入して、労働組合として会社と団体交渉をする事によって対等に近づく事が出来ます。「近づく」と表現したのは、労働組合は加入しただけ、結成しただけでは力を持たないからです。労働組合の力は団結。職場の仲間、同じ組合の仲間と団結して事に当たった時に始めて「対等の立場」を手に入れる事が出来ます。

職場に労働組合が無ければ、個人で加入出来るお近くの労働組合に相談してみてください。
フリーダイヤル0210501581に電話をしてもらえれば、お近くの労働組合につながります。

組合が無い職場での労働組合結成の順序、会社との交渉の仕方はこんな感じです。
私たちの組合では、相談にいらしていただいた時に、要求を聞いて、要求書にまとめてみます。
そして、会社の経営分析をして、交渉の仕方について打ち合わせをします。
仲間が集まったら、公共の施設等を借りて「結成大会」を行い、組合の役員を決めます。
会社に組合結成をした事を通知し、要求を出し、団体交渉を申し入れる日を決めて、役員を中心に会社に行きます。
後は、会社からの団体交渉回答日の連絡を待つだけです。
大体申入れから10日くらいで団体交渉が開催されます。
団体交渉には、職場の組合員、上部の役員が出席し、初めての団体交渉を臨む組合員をサポートします。
団体交渉で会社と組合が合意に達すれば、その内容を協定書に作成してその議題についての討議は終了となります。

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2014年03月19日

最低賃金なぜ上がらない?守らない会社があるのはなぜ??

最低賃金というのは本当に労働基準法が定めるように「人として最低の生活を営むために」必要な金額で、逆に言えば最低賃金ではその最低な生活から抜け出る事が出来ない生存権ギリギリの金額というべきものです。最低賃金が生存権と一体である以上、最低賃金以下の賃金で働かせる経営者は、労働者の生存権すらも脅かしているという事になります。にもかかわらず!最近は、最低賃金を下回る賃金で働かされている相談が寄せられています。ある相談事件での会社側の代理人弁護士等は、最低賃金以下の労働条件の提案を平然と行い、こちらが最低賃金以下である事を指摘すると、「提案ですから」と最低賃金以下である事を恥じようともしませんでした。昨日の相談はフランチャイズとはいえ、コンビニエンスのお仕事です。

最低賃金以下の支払いを平気で行ってくる経営者は、当然のように割増賃金なども支払いません。そもそも、労働法を遵守しません。最低賃金以下で人を働かせようとする経営者は、人を雇ってはいけない経営者です。他人の労働を尊重する事が出来ない、生活を保障出来ないで、その労働力だけを利用しようとする事から、その労働者に対する人権無視は始まります。
このような最低賃金以下の労働に対し、私たち労働組合も相談をいただければ対処していきたいと思いますが、行政ももっと強い対応をなぜしないのか?と疑問です。
更に、今春闘前に安部首相は大手企業に賃上げを要請していましたが、その前に政治が出来る事に最低賃金のUPが有ったはず。民主党政権時、社民党も含めて最低賃金を1000円に!という話も出ていましたが、現政権になってからすっかり最低賃金のUPや底上げを含む話題が出てこなくなりました。先日は、派遣法の改悪も閣議決定されています。

大手企業に働く高収入の正規社員の労働条件も大切ですが、最低賃金以下で働かされる労働者が一人も居なくなる事、最低賃金が命をつなくだけでなく明日への希望をつなぐ事の出来る金額になる事が私はもっともっと大切な事だと考えています。

あまりに賃金が安くてどうも変だと思ったら、迷わずに相談してください。一緒に交渉をしましょう!
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